「それに私自身も夫と一回り年の差があるんです。
菜葉先生、夕凪のことよろしくお願いします」

「はい。幸せにします」

「んふふ、やだ〜!まるで結婚の挨拶みたいじゃないですか。
夕凪、素敵な人に出会えて良かったわね」

「…うんっ」



涙が出そうになるのをぐっと堪えた。



「あの…お父様は……?」

「ああ、夫は仕事人間なの。出張で海外です。
だから帰ってきたら、またうちに来てくださいね」

「分かりました!ありがとうございます」

「いえいえ、じゃあ私仕事行かないとなので」

「えっ?!お母さん今日仕事だったの?」

「入ってなかったんだけど、体調不良の人の代わりに出ることになったの」

「そうなんだ…」

「帰る頃になったら連絡してちょうだいね!
なんなら朝帰りでもいいわよ♪」

「おっ、お母さん……!」

「んふふ、じゃあ失礼します〜」



なんて言いながらルンルンで仕事に向かっていった。