それから、ぞろぞろと生徒達が登校してきた。
 そして、何故だかいつも、私の周りには生徒が集まる。
 「東雲さん!!これ見て!!面白いでしょう?」
 ある女子はそう言って私に雑誌のあるページを見せて来、
「東雲!!ほら見ろよ!!変な顔!!」
ある男子は変顔をして私に披露してくる。
 …何がしたいんだか。

 『キーンコーンカーンコーン』
 チャイムが鳴った。朝のホームルームの開始チャイムだ。
 皆どこか残念そうに席に戻って行った。

 「はーい、席に着いて~」
 そう言って現れたのはこのクラスの担任、岸和田 真奈子(きしわだ まなこ)先生。
 あだ名は『まなちゃん』。
 …バカらしい。

 外に目を向ける。
 すると、校門に人影が二つ見えた。
 え…?あれって…