黒い数字の書かれた家と太部は何か関係しているんだ。

南天さんに聞いてみよう!今なら教えてくれるかもしれない!

「南天さん、聞きたいことが……」

そこまで言って気が付いた、南天さんがこっちに向かって走ってきている。

そして、南天さんを追いかけているのはロボットのようなものだった。

「ぎゃああ!何あれ!?」

私は焦ってどこへ逃げればいいのかわからなくなった。

逃げても絶対追いつかれる。実は私、50m走の記録が14秒なのだ!

「なのだ!じゃないよ私!わあこっちに2体来た!」

3体の得体のしれない何かに囲まれた。3体はキイィという音を鳴らしながら私を追い詰める。

「まだ生きたかったよ……」

もう終わりだと思ったその時、

「その子から離れな!」

南天さんが来てくれた!そういえば私は、最初に南天さんを助けに行くとか言ってたのに、また助けてもらっている。

「ありがとうございます」

「どういたしまして。それよりここは危ないから逃げて!」

ここに居たって何もできない。私は逃げるべきなのかな?

そう思った私に、もう一人の自分が話しかけた。

また逃げるの?

そうだ、私にだってできることがある。

いつも持っている白いハンカチをポケットから取り出し、落ちてあった棒を拾って私は走りだした。