「いってきまーす!」







家を出て、電車乗り場にたってると、後ろから肩を叩かれた。








「花、健、おはよ。」








「なにー?実結顔が嬉しそう。」








「別に〜。」








「実結教えろよー、」








「実はね、今週の土曜日幼稚園の同窓会があるの。」








「…それだけ?」








「…初恋の人がいるの。きたらいいなーって、」








「え!実結乙女!」









友達の、城山花と、黒野健はケタケタと笑う。







「実結、案外そーゆーの大事にするタイプなのな。」







「…その人は特別なの。」








私にとって陽向は特別。
それは昔からだった。


何をするにも陽向優先。
どこに行くのも陽向と一緒。


私の全ては陽向だった。






「まぁ、その人に会えればいいね?」







「うん。」








そして、そんなこんなで、土曜日になろうとしていた。