「大輔さんに車、準備してもらった。」


健太が静かに言い放った。いつも健太
からは想像ができないほど静かだ。



5分後………車が到着した。


健太が言い放った一言以外誰も
車が来るまで話すことは無かった。



運転手の顔も見ずにみんな座っていく。




それだけみんな考え込んでいると
いうことだ。




車の中の沈黙を破ったのは陸斗だった






「俺は金煌を許さねぇ。」





「当たり前だ。奈々を傷つけたやつを
許すわけないだろう。」





「お前ら。何があったんだ?」


聞きなれた声に顔をバッとあげると
運転している大輔さんの姿が目に入った




「「「「大輔さん!?」」」」



「久しぶりー。電話に出てやったら
健太の落ち着いた声が聞こえたから
何かあったんだろう。と思ってな。」


さすが皇龍の先代総長。分かってる。



「実は………………………。」



大輔さんに全部説明すると難しい顔で



「奈々を寮に送ったら、みんな今日は
帰れ。分かったな。」



大輔さんの一言は重い。だからみんな
逆らわず「はい。」と言っていた。





奈々を寮に送るとみんな解散した。








なぁ、奈々ーーーーーーーー






俺らはお前を絶対傷つけない







だから1人で抱え込むな










俺らを信用してくれーーーー










ー奏side endー