「そんな顔すんな……。俺は奈々の
笑った顔が見たいんだ……。
ごめんな。約束守れなくて………」
隆弘は苦しそうに微笑み、私の頬に
手を置いた。それを私は握り
隆弘に笑顔を見せた。
「おい!救急車は!」
「もう連絡してる!」
大輔さんと葵さんも動揺していた。
「隆弘?私は隆弘と生きたいよ?
これからもいっぱいデートして、
みんなと騒いで……ねぇ、お願いだから
起きて?冗談だって言って?」
隆弘は私に微笑むと
「大輔、奈々を頼んだ。誰も奈々を
責めるな!雅に奈々を渡すな!」
「分かってる!だからもう喋んな!」
そんな大輔さんの言葉を無視し、
隆弘は私に向かってキスをすると
「 奈々……愛してる 」
と言って動かなくなった。
「た、隆弘?ねぇ、隆弘?
なんで寝たふりなんかするの?
起きて?冗談だって言って?
ねぇ起きてよぉぉぉぉぉーー!」
私はそこで意識を手放した………
ワタシノセイデタカヒロハシンダ