気づかれないように恐忌には死角の
場所に腰を下ろし、様子を伺った。



「隆弘ってやつはどこだ。」

雅の低い声に恐忌は戦いをやめ、
雅の後ろに下がった。

「俺はここだ。」


隆弘の低い声が響く
私の頭の中でこれからとてつもなく
悪いことが起こると知らせていた。




「みんなやれぇぇ!」


その声で恐忌の幹部達と皇龍の幹部達
の戦いが始まった





バキッ


ドカッ


ベキッ


ガシャッ



戦いの中で残ったのは皇龍の幹部達と
大輔さんと




雅だった。






「恐忌。解散だ。」


その一声で皇龍の動きが緩まった。
その隙を逃さず雅は隆弘に向け









銃を打った








その銃弾は隆弘を…………………





私は下に降りると、大輔さんに銃を
向けていた雅から銃を蹴りあげ殴った。



「「「「「!?」」」」」






「テメェ……………殺してやる!」


俺の低い声で雅は


「恐忌、撤収……奈々、必ずお前は
俺のものになる」


そう言い残し倉庫から出ていった。



私は隆弘の元に駆け寄った


縦断は隆弘の心臓を通過していて、
隆弘はぐったりしていた。



「え?た……隆弘っ!?
隆弘!嘘だよね!?私との約束は!?


ねぇ、起きて!隆弘ーっっっっ!」



私は力の限り叫んだ。すると隆弘は

私の方を向いて、力なく微笑んだ。