「え?雅さん!?あの?ちょっと……」


どーしよー!止まってくれない!
どんどん進んで校門を出ようとしていた



こんなことになるなんて思ってなかった
頭の中で危険信号が鳴り響いていた





もう無我夢中に手を叩いたりして
止まろうと思ったけど、逆に強く手首を
握られて、どんどん進んでいくんだ。



「たっ、隆弘っ!助けてっ!」


そしたら、隆弘が私の腕を掴んで
雅さんから離してくれた。
とっさに隆弘の後ろに隠れて隆弘の制服
をギュッと握った。


「俺の彼女に何してんの?」



「チッお前か、奈々の彼女ってやつは。」



奈々!?呼び捨て!?私、初対面
なんですけど………。

それに今まで見たことないくらいに
雅さんが怖い。隆弘以上に怖い。


「奈々は俺の彼女だ。いくぞ。奈々。」


「う、うん。」


チラッと雅さんを見ると凄い怖かった。
ずっと隆弘を睨んでいて、ふと
私と目が合うと


「神咲。お前を必ず俺のものに
してやる。」



最後の殺気にはビクリと肩が上がった。