「大輔と葵にはもう言ってある。
今日、皇龍の倉庫に行くらしいぞ。」



「ん。分かった。」


そのまま帰ろうとしたら

「ちゃんと学校に来いよ!直哉も待ってるし、俺も待ってる。」





「ありがとう………しんちゃん……」



涙が溜まった目だったけどしっかり目を
見て話をすることができた。



「失礼しました。」



理事長室の重い扉を閉めると不思議と
涙がポロポロ溢れてきた。



「っく。……ふぇっ。……うぅっ。
うぅ〜……ヒック。」


自分がなんで泣いてるのか、分からなかったけど………

ただ、

悲しくて

苦しくて

怖くて


そういう感情が入り交じっていた。
心の中は暗くて黒くて…………


寂しいんだ。