そう。最初は見守れるだけで嬉しかった。 友達になる気さえもしなかった。 それなのに、あの日名前を聞いて、名前を呼んでもらって。 自分の中の欲望がどんどん芽生えてくるのがわかった。 そばにいたい。 もっと彼女を知りたい。 気がつけばなにかと自分に理由をつけて行動していた。 エスカレートする自分のこの行動。 当てはまる言葉は1つなんだ。 「ストーカー。」 ハッと気付けば、目の前に笹山さんがいた。