雫の落ちる音が
聞こえた気がした。


目の前には見慣れない天井。
そっと体を起こすと、机が見えた。
パソコンと、何冊か本が見える。たくさんのメモ用紙が貼ってある。

まるで、秋安先輩の机みたい――。


「…ここはどこ?」

「俺んち。」

「うわあ!」

突然視界に現れた先輩に驚くと、先輩はきゅっと眉を寄せた。

「人をバケモンみたいに言うな!
…すこし顔色よくなったな。気分どうだ?」

ベッドの側にしゃがんで、私と視線を合わせてくれる。


ああ――あったかい。