‐時間:20:37 場所:学校内3階

ドガガガッ……!

3階では既に、リッサが交戦中だった。

「チッ……数が多いわね……!」

リッサはそう言いながらも、100人いる敵の約4分の1は倒している。そこに、俺らが駆けつけた。

「!?……ヘッド!!」

「リッサー!大丈夫ー!?」

「大丈夫な訳ないでしょ!?手伝ってよ!!」

そうリッサが叫び、俺達は3人で敵を倒していった。

「これじゃラチがあかねぇ!!2人!!しゃがめぇっ!!」

俺が叫ぶと、2人は素早く身を縮めた。そして俺は手榴弾のピンを3つ同時に抜き、敵兵に投げ、すかさず手榴弾の1つをハンドガンで撃った。

ドカカーンッ……!

手榴弾は連鎖爆破を起こし、敵兵の数も一気に3分の1ほどになった。

「にゃ~!……そうゆうことやるんだったら前もって言ってよ~!ビーストのバカァ!」

「……はぁ……悪い……。とっさな思いつきだったんでな。」

頭がガンガンする。爆音には慣れているつもりだが、少し音を近くで聞きすぎた。

「……ビースト。大丈夫?敵が来るわよ。」

「大丈夫だっての。……ふぅぅ……。」

俺は深く息を吐き、少しの間集中した。そして、

「だぁあぁぁああっ!!」

ナイフを両手に持ち、敵兵のところに突っ込んだ。敵を勢い良く切りつけ、吹っ飛ばし、蹴り上げ、殴り倒した。

「うわー。ビースト元気ぃー。」

「あんたも行きなさいよ。」

「えぇー?この数ならビースト1人で十分でしょー?」

その時だった。爆発音が聞こえ、床が抜けた。

「ぐあぁっ!!」

「ビーストっっ!!」

俺は敵兵ともみくちゃになりながら、2階へと落ちていった。

「はっはっは。無様ですね~。」

「!!?」

抜け落ちた床の反対側に、前線にいたメガホン男が立っていた。

「!?……どーも先生。お久しぶりです。」

「ん?貴女は……あぁ、白川さんじゃないですか~。随分とまぁ~、お綺麗になって。」

「は!?……あっ!えーっと、名前なんだっけか。えーっと……。」

「そして貴方は、篠原君ですね。お久しぶりです。」

男は、親しげに2人に挨拶した。

「先生、こんなことしていいとは、思っていませんよね?」

「そりゃあもう~。あたりまえじゃないですか。」

「だったら、投降を願います。」

リッサは険しい表情で男に言った。しかし男は、

「でも、そうゆう訳にはいかないのが現実なんですね~。では、私はこれで。」

男が後ろを向いた時、レッドが壁に6本小型ナイフを低めに刺した。その上を、無駄の無い動きでリッサが渡り、穴の向こう側へ行った。

「なにっ!?」

男は驚きハンドガンを取り出そうとしたが、リッサに蹴り上げられそのままかかと落としを食らった。

「がはっ……!」

男は膝をつき、倒れた。

「さようなら、先生。」

そう言うとリッサは、男の身体に5発ほど撃ち込んだ。男は即死だ。

「リッサかっこいい~!!」

パチパチと拍手をするレッドに対して、リッサは叫んだ。

「ナイフを回収しておく!ビーストの救出に向かえ!!」

「はいはいよーっ!」

そう言って、レッドは2階へと飛び降りた。