その時

ふわっ

「えっ…」
「ん?どうしたの?結愛ー?」

急いで後ろを振り向く
だが、後ろには購買に行く人達で溢れていた。

「今の…」
「もう〜どうしたの?」
「あ、ううん、なんでもない!」

懐かしい匂いがした
私が大好きだった匂い
爽やかなソーダのような匂い

そう、"翔の匂い"

確かに香った

でも、

「気のせいか」

また歩き出した