「お前、金持ちが毎日楽しいと思うか?」


「……え、違うんですか?」




だって……

お金持ちって
遊んで好きなことして
そんな楽しい毎日じゃ…





「金持ちの家は、それなりの辛さや苦しさ、特に俺達は他の倍だった」





先輩たちが
苦しい事や辛いこと…?

想像が出来ない




堂本先輩は少し悲しい顔を
しながら言った。



「俺達はな、未来の為だとか、継ぐんだから遊んでる暇はないとか…家の為に全て自由はなかった」



そうつぶやいた先輩に
私は微かに想像してしまった。




「……久藤、校長室に来なさい、君達も各自の部活に戻りたまえっ!!」




校長が皆に怒鳴りつける。


当たり前だが
反発するものはいなくて
戻ろうとする生徒。


けどこのまま


久藤先輩のせいになって
終わるなんてやだ…




「待って下さいっ!!!」



連れて行かれそうになる
先輩をみて
声がでてしまった!




周りも当然
驚いていた。