「帰りは遅くなると思うので、心配しないで下さい。」
 
「じゃあ、行ってくる。」
 
 
「分かったわ。楽しんでくるのよ!」
 
 
流雨が笑顔で言う。
 
その後ろで、あたしと氷夜は笑顔で手を振っている。
 
 
「では、行ってきます。」
 
バタン‥!
 
 
小さく音をたてながら、ドアが閉じた。
 
 
 
「‥‥何か、あの二人良い雰囲気だと思わない!?」
 
流雨が目を輝かせながら、あたしたちに言った。
 
 
「まぁ‥確かに。」
 
「だって、昨日いきなりあんなこと言われて、私内心わくわくのどきどきだったわ!」
 
 
‥わくわくのどきどきって‥‥。
 
流雨、本当にこういうの好きなんだから。
 
 
でも、昨日のことはあたしも驚いた。