「おい、いくらなんでも怪我はするだろ。
こいつはどうか分かんねぇけど。」
 
 
氷夜はあたしを見ながら言った。
 
 
「ちょっと!龍、氷夜!
どういう意味よそれ!」
 
 
「怒んなよ。
お前、カルシウム足りねぇんじゃないか?」
 
 
更に氷夜はそう言う。
 
 
「失礼ね!」
 
 
 
あたしはまだ、気付いていなかったのかもしれない。
 
 
あたしの心の中で、日々大きくなっている存在を。
 
仲間とは違った感情が、芽生え初めていることを。