雨もしばらくすると止み、あたしたちは無事に帰ってきた。
 
 
無事って言っても、あたしの心臓は張り裂けそうだったけど‥。
 
 
 
「おかえりー!」
 
 
ドアを開くのと、ほぼ同時に流雨が駆け寄って来た。
 
 
「流雨!?どうしたの?」
 
 
「良かった!全然帰ってこなかったから、事故にでもあったかと思って‥‥。」
 
 
‥流雨ってば、心配性なんだから。
 
 
「もう、大袈裟だなー。
ただ雨が降ってきたから、雨宿りしてただけだよ。」
 
あたしは自然に微笑んだ。
 
 
「でも、本当に心配しました。無事で何よりです。」
 
「‥ったく、流雨と芽夢は心配しすぎだろ!
氷夜と魅夜がもし事故に遭っても、怪我の一つもしねぇよ!」
 
 
憎たらしい笑顔で龍が言う。