「そっ‥そんなことないですよ!
 
龍君はただ、私みたいな人を放っておけないだけなんです。」
 
 
 
‥あれ‥‥‥
もしかして。
 
 
あたしはふと気が付いたことがあった。
 
‥まだ、言わないでおこう。
 
 
 
ポツ‥
 
 
あたしの頭上に一粒の雫が落ちてきた。
 
 
「雨降ってきちゃった‥!
 
とりあえず早く帰ろっか。」
 
 
あたしは焦りながら言う。
 
 
「そうですね。
 
雨が強くならない前に帰りましょうか。」
 
 
あたしたちはそう言うと、足早にみんなの居るあの場所へと戻った。
 
 
 
「ただいまー!」
 
 
部屋の中には、氷夜と流雨の姿しかなかった。