「君の望みは何?」
 
 
あたしの前には、一人の青年が立っていた。
 
 
「あたしの望み‥?」
 
 
‥その前に、この男の人誰?
 
そんな根本的な疑問があたしにはあった。
 
 
「そう、君の望み。」
 
 
 
「‥‥無いわ。
 
今のあたしには望みなんか無い。
今が幸せだから。」
 
 
あたしはきっぱり言った。
 
だって、本当のことだから。
 
 
「そう、なら良いよ。
 
でも、叶えたい望みがあったらいつでも僕を呼んで。 
 
そうしたら、僕が君の望みを叶えてあげるから。」
 
 
 
‥‥あなたがあたしの望みを叶える?
 
どういうこと?
 
 
あなたはいったい
 
 
誰?