「‥はい、魅夜の負け。」
 
「流雨さんの真似は良くないですよ、魅夜さん。」
 
「‥お前バカだろ。」
 
 
‥なんで‥‥。
 
「なんでみんなチョキ出してるのー!?」
 
 
あたしは大声で叫んだ。
 
 
「‥お前みたいなバカの考えることは、大体予想がつく。」
 
 
憎たらしいことを言ったのは氷夜だった。
 
お前ってなによ!
いつもいつもあたしのことをお前って呼んで‥!
 
 
 
「魅夜、負けたんだからうだうだ言うなよ。」
 
 
「ずるいことをするのはダメです。」
 
 
続けて龍、芽夢が言う。
 
 
 
「分かった!買ってくればいいんでしょ!?」
 
 
あたしはヤケになって言った。
 
 
「行ってらっしゃい、魅夜!」
 
明るく流雨が手を振る。
 
 
「もう、覚えてなよ!」
 
悪役の様なセリフを吐き、あたしは外へ出かけた。