あたしがみんなの仲間になって、早くも一ヶ月が経とうとしている。
 
新しい環境にも、仲間というのにも慣れてきた。
 
 
 
「‥いくわよ?
 
最っ初は‥パー!」
 
 
「‥へ?」
「‥は?」
「‥え?」
「‥あ?」
 
 
あたしと氷夜、芽夢、龍は手をグーの状態にしながら固まっていた。
 
 
そして、流雨一人だけが喜んでいる。
 
 
 
「やったぁ!私は一抜けね!!」
 
ぴょんぴょん子供みたいに跳びはねている。
 
 
「‥そんなのありなの!?」
 
あたしは思わず声を上げた。
 
 
「誰が最初はグーじゃなきゃダメって言ったの?」
 
 
うぅ。
 
‥‥確かに言ってないけど‥。
 
 
「もう!じゃあ流雨が一抜けってことにしてあげるー。
 
次の勝負いくよ!?」
 
そう言ってあたしは切り出した。
 
 
 
「最初は‥‥パー!!」
 
これであたしも‥‥