「もう買い終わったの?」
 
 
「あぁ。」
 
 
「じゃあ、違うお店に‥‥」
 
スッ‥
 
 
静かに、氷夜が手を出した。
 
 
「何‥?」
 
 
「これ‥‥魅夜にやる。」
 
 
氷夜は手に何かを握っていた。
 
 
 
‥‥何だろう。
 
 
そう思い、あたしはそれを受け取る。
 
 
 
「‥‥え?これって‥。」 
 
氷夜があたしにくれたものは、ブレスレットだった。
 
 
「魅夜の欲しがってたやつじゃねぇけど‥‥。」
 
 
‥‥嬉しい。
 
わざわざあたしのために、買ってくれたんだ。
 
 
「‥ありがとう。」
 
 
 
 
「魅夜が欲しいって言ってたあのブレスは‥‥
 
今度来たときに‥二人で一緒に買おうぜ。」