しばらくの間、泣き続けた私は、若い看護師に霊安室に案内された。


私が霊安室に入ると、百合子の小さな体が、霊安室のベッドで寝かされていた。


私は百合子の遺体に近づき、百合子の顔にかけられている白い布を取り、百合子の顔を確認した。


死んでまった百合子の顔は、傷だらけで、その顔を見ているだけで、私の胸は痛み、枯れてしまったはずの涙が、再び溢れ出してきた。


百合子は事故にあったとき、顔面からアスファルトに打ちつけられたのだろうか。


その傷だらけの痛々しい顔を見て、私の胸は張り裂けそうだった。


〈 私のせいで、百合子がこんな風になってしまって…… 〉


自分の愛する人が傷つけられるということは、こんなに苦しくて、つらいことなのだと、私はそのとき初めて知った。


〈 百合子、お母さんを許してね。

お母さんも、もう少ししたら、百合子のそばに行くからね 〉


私は、今まで自分がしてきたことの罪の深さを改めて悟った。


私はきっと、生きていてはいけない人間に違いないと……。