私はその日から一人になった。


武士も百合子もいないこの家に私は一人だけ。


私は毎日、お酒を手放せずにいた。


お酒があれば、私は、霞がかった意識の中で、悩みごとを抱えずに済んだ。


百合子のこと。


武士のこと。


死んでしまった母のこと。


私が殺してしまった三人の女たち。


私には解決できないたくさんの問題が、私を落ち込ませ、無気力にさせていた。