次の日の午前十時。


私は、今日も学校を休んだ百合子に、話をしようと思い、百合子の部屋のドアを開けた。


私が部屋の入り口から百合子の部屋の中を覗き見ると、百合子はその日も部屋の隅で体を震わせて怯えていた。


私は、そんな百合子を見ているといたたまれなくて、胸が痛んだ。


あの明るくて、優しくて、笑顔が素敵な百合子の姿は消え失せ、顔を青白くした病人のような百合子がそこにいた。


私は、怯えて震えている百合子の隣りに座り、そっと百合子の肩を抱いた。