「僕の考えは、少し大げさなのかもしれない。

でも、それは全部、百合子のことを考えてのことだから」


ほんの数ヶ月前まで、幸せだった家族が、いつの間にか重大な問題を抱えてしまっていた。


私たちは、百合子が不登校児のレッテルを貼られてしまう前に、どうにかして問題を解決しなければならなかった。


〈 百合子をあの桜井由美にすることが、私の夢 〉


目の前にある問題が、どんなに難しいものであっても、私はこの問題を解決しなければならなかった。


〈 百合子だけは、私が守ってみせる…… 〉