〈 小夜子さん、最近のあなたはいつも陰気な顔をしてますね。

笑った顔なんて、見せなてはくれないのですね。

お母さんが死んでしまったことが、よほどショックだったのでしょうか?

ところで小夜子さん、あなたはお母さんの死を本当に事故だと思いますか? 〉


〈 小夜子さん、娘の百合子、もう部屋の中から出てこないのですね。

よほど、自分の部屋が気に入っているのかしら?

いつも怯えて、プルプルと体を震わせているその姿を見ると、私は幸せな気持ちになれるのです 〉


〈 小夜子さん、お母さんを失ってしまって、ショックを受けているようですが、そんなちっぽけな不幸せでは、私は満足できません。

あなたが犯した大罪は、あなたのちっぽけな不幸せでは償いきれない。

あなたが罰を受けるのは、まだこれからです 〉