私はソファーに座り、窓から外を見つめていた。


朝方は晴れていたのに、今では暗い空から横殴りの大粒の雨が激しく窓を叩いていた。


私はこの雨を見ていると、百合子のことが心配で仕方がなかった。


四日ぶりに怯えながら学校に行った百合子は、普段通りに授業を受けているだろうか?


みんなと仲良くできているだろうか?


四日前に、百合子が公園で倒れていたときも、今日と同じように激しい雨が降っていた。


私にはそのことが不吉に思えて、また良からぬことが起きそうな気がして、百合子に早く家に帰ってきて欲しかった。


百合子が笑顔で家に帰ってきてくれたら、それだけで私はうれしかった。


「お母さん、今日はちゃんと学校に行ったよ。

学校に行ったけど、怖いことなんて何もなかったよ」って、
百合子が言ってくれたなら……。