私の問いかけにも答えずにはっきりとした声で言った。
「俺はっ!ずっと、ずっと前からゆあが好きだった。」
「は、春田君・・わたし・・」
「なあ。俺のこと忘れてるなら忘れてるでもいい。でも、俺は・・ゆあが好きだ・・・。」
「私は・・・春田君のこと・・好きだよ。友達として。けど、今の私に付き合う権利なんてないから・・。春田君にはもっと素敵な人がいるはずだよ。」
「そんなの・・・」
「行かなきゃ。ばいばい。」
私は言い終わった後に後悔を覚えた。
私が、春田君と付き合う権利なんてないのは本当だ。
でも・・・。私は春田君のことが好きだったのも本当。
だけど、私が記憶を失って・・・それから・・迷惑をかけることにもなって。私になんか告白されても、私自身が迷惑するし、春田君にも迷惑をかけてしまう。
そう思ったから。
私は私の判断で人を困らせてしまっているのかもしれない
「ねぇ。あおいー。」
そのころ、屋上ではあおいと優衣が話しをしていた。
「私じゃあダメなの・・?瀬川さんに振られたのがそんなに嫌だった・・?」
「ちげぇよ・・。」
「じゃあ!!なんで私を選んでくれないの!?私はあおいが瀬川さんに振られることを祈ってた。」
「なんでそんなことするんだよ!?第一、お前は関係ないだろ!?」
「ごっごめん・・・。」
「次余計なことしたらゆるさねぇからな。」
あおいは屋上から去っていった。
「ねぇ・・・ゆあ。ねぇ!!」
「え!あ、ごめん・・・。」
絢乃と話してるのに・・・ボーってしちゃってた。
「それでね。ゆあに相談があるんだ。」
帰りながら歩きにくい松葉杖を使って病院を目指していた。
「うん。何?」
「私・・・。あおいに告白しようと思ってるんだけど・・・。」
私は固まった。
「いいかな・・・・?あ、ほら!ゆあとあおいって仲いいじゃん?だから・・一応の確認って言うかさ。ねっ。嫌だったら・・いいんだよ?」