一週間後

「今日から、学校に行けます。そのため、瀬川さんの親族となっている春田君につきそいをしてもらいます。帰りは、この病棟に来てくださいね。」

「分かりました・・・。」

「さ、外で春田君が待ってますよ。」

そういわれ、外に出ると・・・。

「ゆあー。おっせーぞ。」

「春田君。」

「なんで、春田君なんだよ。葵だろ?」

何を言ってるのだろう?私は、2年ほど前に出会ったばかりなのにな。

「なんで・・飛び降りたんだ・・・?」

急な質問に声を詰まらせる。

「なあ。俺が理由なのか?」

「・・・ほっといて。」

私は、歩きにくくても少し走り気味に学校に向った。

春田君は後ろから追いかけてこなくなった。



「おはよう・・。」

おそるおそる、教室に入った。すると・・

「ゆあ・・!!」

この人は誰だろう。毎回思うのだけど、何で私の知ってるの?

「私・・・・ゆあのこと何も分かってなかった・・・ごめ・・」

「誰・・・?」

「私のこと覚えてないの・・・?」

「ごめん・・・。話しかけないで。」

言い残しておいた。

「あ、時川さん。昨日はごめんね。帰ってなんていっちゃって。」

「絢乃でいいよ。大丈夫。しょうがないよ。また、思いで作っていこう!ね?」

「うん!よろしくね。あ、絢乃・・・」

「うん!」

なんとなく、うれしかった。

「あと、お願いがあるんだけど・・いいかな?絢乃。」

どうしてもの、お願い

「何?なんでもいいよー。」

「あのね。下校のとき、私を病棟まで送ってくれないかな?」

「あー。そんなことね。おっけー!」

「ありがとう。」

あと・・・あの、さっきの子は誰なんだろう?

ま、いつか思い出すよね・・・。きっと。




「キーンコーンカーンコーン・・」

「きりーつ、礼」

「おはようございます。」

「えー。っと、そうそう。瀬川は、昨日。事故にあってだな。記憶がない状態で。勉強もままならないだろうが、みんなと同じ高校2年生だ。仲良くな。」

「飛び降りたんです。」

私は喋っていた。

「何かのせいで、飛び降りたんです。担当医から聞きました。」

「そ、そうか。まあ、な、仲良くな!」

先生は、何かを隠そうとしているような気がする・・・。