「いってきまーす。」

能天気な挨拶をよそに、玄関先には葵が立ってた。

「葵・・・・。」

「ゆあ。これ、どういうこと?」

うっ!昨日私が打ったメール。

「そういうこと!じゃ、先行くね。」


「とか言って、バス一緒だしなー。」

「残念。今日は絢乃のお母さんが送ってくれるんですー!」


そう言って走り去った。


どう接していいかわかんないよ・・・。

昨日の今日ですぐ友達にはなれないし・・・・・!





「・・・で、葵を避けてきたと。」

「うん。私が、振っちゃったのに・・・。」

「しょうがない!新しい人をさがせばいいよー。」

絢乃の家の車の中でそんな話をしていると、

「あらー。葵君と別れたのね。ゆあちゃん。」

「おばさん・・・。そうなんです。付き合おうって言ってくれたのは葵なのに、急に態度がおかしくなって・・・。」

「それで・・・?」

絢乃も、心配そうに聞いてくる・・・。

「デートの約束も、嫌なのかのように返事をするんです・・・。」

「そっかー。葵君も、付き合うのは早かったって思ってるんじゃないのかな?」

「あるあるだよー。そんなの。」

でも、ちょっとショックだったな・・・。

「あ、ゆあ!着いたよ!」

「おばさん、ありがとう。」

「いいえ、恋愛相談はいつでもおいで!!」

「はいっ!」

そう返事をすると、車のドアをしめた。

「ゆーあ!行こう!」


「あ、ちょっとまってえ!」