「あー、違う違う。陽が体育の授業サボるのは、水泳の時だけだから」
「え?」
「…………潤、」
けれど、突然のその刈谷くんの言葉にキョトンと目を丸くすれば、直ぐに制すように放たれた日下部くんの低い声。
それに刈谷くんも一瞬だけ私へ曖昧な笑顔を見せると口を噤み、それ以上のことは語らなかった。
水泳の授業だけ?だけど、どうして水泳の授業だけサボるなんて……
「……蜂谷は、」
「え?」
「蜂谷は、なんで水泳の授業やんないんだよ。お前、先週も休んでたろ」
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