おぉ!太陽が眩しい!!
今日もいい天気だなー
あ、皆さんこんにちは!
私は北山優衣です、暴走族青藍の姫をやってます!
青藍は世界で2トップのすごい暴走族なんだよ!
その暴走族の総長、嵐と付き合ってます!
毎日がすっごい幸せ!

今日は夏休みだから青藍の倉庫に遊びに行く予定です
最近新しく姫が入ってきたんだよ!
愛理沙ちゃんっていう子で目がくりくりしててくりしてて顔ちっちゃくてすっごい可愛い子!
いっつも一緒に遊んでるんだ!


あ、ここが青藍の倉庫
大きいよねぇ…私もいつもそう思うよ

「みんなおはよー!」

シーン…


あれ?いつもなら返事返ってくるのに…
皆が私の方を見て顔を歪めてる
え、なんで?どうしたの?

私は倉庫の中を見渡して中央の辺でうずくまって泣いている愛理沙ちゃんを見つけた

「愛理沙ちゃん!?どうしたの!?」

私がそう言ってちかよると嵐が

「来るな!」

と言って私を突き飛ばした

「え、愛理沙ちゃん?嵐?みんな?」

私が見渡しても誰一人返事してくれない
目も合わせてくれない
まるで汚いものを見るかのような雰囲気で

「あ、愛理沙ちゃんどうし「嫌ぁぁぁ!!触らないで!!」…え?」

私が愛理沙ちゃんの肩に手を掛けようとすると愛理沙ちゃんが目から大粒の涙をながしておびえた

え、私、なにかした?

「お前最低だな」

え、あらし…?

「愛理沙さんをいじめるなんて人間のクズですよ」

なお…?

「愛理沙ちゃんに謝ってよ!」

なぎさ?

「愛理沙怯えてんじゃねぇか!!」

けんた?何を言ってるの…?

凛は何も言わなかったけど…

みんな何を言ってるの?

下っ端の子達はなんでそんな目で私を見るの…?

「え、私なんかした…?」

「とぼけんじゃねーよ!愛理沙をいじめたのお前だろーが!」

あらし何言ってるの?

愛理沙ちゃん…?

愛理沙ちゃんを見ると一見怯えているようにも見える
けど、口元は弧を描いて笑ってる

「お前がそんなやつだと思わなかった、今日でお前を姫から降ろす!俺とも別れろ!二度とこの倉庫に来るな!」

嵐は私にそう言って

「うぐっ!」

私を倉庫蹴りだした

そのまま倉庫のシャッターは無慈悲に閉まっていき、ガシャーンと音を立てて閉まった


ねぇなんで?
なんでみんな?
もしかして愛理沙ちゃんがなにかしたの?

私がそう思ったとき

ピロンッ

私の携帯にメールが届いた

『優衣ちゃんへ

今日はびっくりしたでしょう?
全部私がしくんだことよ(笑)
それにしても青藍って単純ねぇ
私がおびえた顔で優衣ちゃんにいじめられのって言ったらすぐ信じて
ほんと愉快ったらありゃしないわ(笑)
私はねぇ優衣ちゃんが邪魔だったの
愛されるのは私だけでいい
優衣ちゃんはいらないの
世界2トップの青藍にこんな単純に信じてもらえると思わなかったわ(笑)
それじゃあ、さようなら

元姫の優衣ちゃんへ、現姫の愛理沙より』

ヒュッ…

喉が乾くのがわかった
硬い塊を喉に押し当てられているような感じ

つまり愛理沙ちゃんは私を嵌めたの?
青藍のみんなは私じゃなくて愛理沙ちゃんを信じたの?
嘘でしょ?

ねぇみんな?
嘘でしょう?ねぇ

「っ…!」

声がでない…
喋れない
どれだけ口を動かしても

「〜っ!」

色々な感情が混ざって頭の中はグルグルしてる

ピロンッ

またメール…?
送信先は…凛!?

『優衣へ

さっきは何も言えなくてごめん
愛理沙が優衣にいじめられたって言ってたけど
優衣はそんなことしないよね?
僕はそう思ってる、絶対優衣はそんなことしない
今日は一旦家に帰って?
俺もすぐ優衣の家行くから待ってて』

りん…!
凛は分かってくれてたんだ

凛の言う通り一回家に帰ろう…

私は家に一人で帰った