ー16年後ー

〈ジリリリリッ!ジリリリリッ!〉

「おい、ウィン起きろ」
目覚ましの音と父さんの声がかぶる。
「はーい」
目を擦りながら起きて、食卓へ向かう。

キッチンでは父さんがアビリタッドで目玉焼きを焼いている。
父さんは火のアビリタッドだ。

「さっさと食え、今日は入学式だろう」
「んー」
目玉焼きを頬張る。うん、美味い。