「いやー、あたしさ、昨日全然寝れなかったんだよ!ウィンと同じ高校だなんて嬉しすぎて!」

僕も嬉しいよ などと適当に流しているとさっそく高校が見えてきた。

〈ピューー〉

横から水がかかり、鈴の方を向く。
近くの水道からアビリタッドで水を引っ張ってきたらしい。

「もう、ウィン!話し聞いてよ!」

鈴は怒りながら言う。
ごめんごめん とさらりと流す。

「ほら、高校が見えてきたよ」

すると、鈴は嬉しそうに高校につかって走る。
さっきの事はもう忘れたみたいだ。
鈴を見て小さく笑う。
そして、鈴の後を走って追いかける。