気になって気になって、しょうがなくなった俺は、さゆ を誘ってその“扉”を探してみることにした。ずっと奥に進んで行くと、“扉”があった。これがばあちゃんの言ってた扉だろう。一目で普通じゃないことが分かる。なぜなら、

その“扉”は、何も無い場所にただ真っ直ぐ立っているだけだったのだ。

沙 「ほ、本当にあった...」
俺 「...開けてみるか?」
沙 「気になるから、開けてみたい...かな?」
俺 「じゃ、開けてみるか。」
沙 「ま、待って陽くん!せーの、で一緒
  に開けようよ」
俺 「そうか?」
沙 「いくよ、」

  「「せーのっ!」」 ガチャッ

俺 「!? 何だ、ココ」
沙 「凄い、綺麗な場所...」

色とりどりのカラフルな木々、見たこともない動物、“扉”を開けると、こっちの世界とはまったく違う、別の世界が広がっていた。

沙 「な、何か、凄い綺麗なんだけど、
  ちょっと不気味...」
俺 「...入ってみっか」
沙 「え?!危ないんじゃ...」
俺 「平気だろ。さゆ も入ろうぜ」
沙 「ちょ、押さないで、待っ...」

俺は突然、後ろから強く誰かに押された。

  (ドンッ)

俺 「ぅあ"ッ!?」
沙 「!??」

  (キィィ... ばたん)