「えー、転校してきた一ノ瀬連くんだ。8年前まではこの街に住んでたらしいから、顔見知りもきっといると思う、皆仲良くしてやれよー!!」

「じゃ、自己紹介を」と担任が促すと連は喋り始めた。


「初めまして･･･じゃない人もいるけど、初めまして！」

クラスにどっと笑いが起きる。

「一ノ瀬蓮です。先生からも話がありましたが、転校するまではずっとこの町に住んでました！皆受験シーズン真っ只中で忙しいとは思うけど、これから仲良くして下さい!!」


すかさず、美樹は私の方を見て口をパクパクさせて

「一ノ瀬ってまさかあの一ノ瀬くん?」

と私に問いかけた。

私がうん。と頷いていると、


「んーじゃあ、あそこ座ってくれるか?」


「分かりました！」


連はいつの間にか私のそばまで歩いてきて私の後ろの席に座った。

後ろの席なんで空いてるんだろ?って思ってたけど、そういうことか!!

頭が付いていってない。

すると、後ろから私の肩をトントンと叩かれて振り返ると当たり前だけどそこには連がいて


「七瀬!!同じクラスだったんだな！なんか運命的じゃね？」


満面の笑みで私に話す連。


「何人か小学校時代の友達いるけどさ、俺の席と遠いから、七瀬いてマジで助かったー！これからよろしくな！」


わ、私これからどうすればいいの?──