小学校の入学式も終わり、みんなが小学校という集団生活に慣れ始めた6月という、微妙な時期に、陽太は転校してきた。





『白雪梓です、よろしくお願いします』


そう、この微妙な時期に、陽太と同じ日に転校してきたのは私だ。


もちろん前の学校でも、入学してすぐ転校するなんて異例だったらしいから、その当時は先生達も大変だったらしい。


私は小さい頃人見知りで、友達ができるか不安だったから、同じクラスに同じ日に転入した人がもう一人いて、正直助かった。

今思うとそれは先生達なりの配慮だったのかもしれない。