「ごめんね…」
「謝ることないよ。それがりっちゃんなんだから。」
きーくんにあげたタオルは結局自分が使う事になってしまった…
「溜めずに、泣きたい時は泣けばいーんだよ?いつでも聞くからさ」
「うん…ありがとう」
「バスケもう1試合してくるわ」
「うん♪がんばってね??」
きーくんは体育館へと歩いて行く
その背中を複雑な思いでみつめる
なんか、なんだろこの気持ち
行かないでほしい
みたいな
そんな気持ち
おかしいな…
「あ…」
と、言ってきーくんが振り返った
「今日優勝したら、夏休みデートしてよ」
「えっ!!!」
突然のデートのお誘い!!!
驚きすぎて返事ができない
「えと………っあ……」
「応援しててね」
大きな細い手をヒラヒラさせて
きーくんは体育館へ消えていった