走るのは得意
ママとよく走った
この道もよく走ったなぁ
「おぅ!チビ!お前もギリギリなんか」
「チビにチビ言われたくない!!」
後ろから走ってくるのは、幼なじみのマコ
ちなみに、あたしよりも5センチ大きいだけの
男の子
「もーこのくだりあと何年すればいーのよー!」
「そりゃこっちのセリフだ。わざわざ同じ高校うけやがって」
「はぁーーー?それはそっちでしょーー?」
もぉ、保育園からの馴染みで
兄弟みたいなもんだ
そして…
「チッ」
鬼の形相で2人同時に舌打ちをしたのは
クラス発表の掲示板の前でだった
「なんなんこれ…」
「俺が聞きてーわ…」
はぁ…とふたりで同時にため息をついた
「お二人さーん♪10年間同じクラスおめでとー!!!」
拍手喝さいで2人を迎えたのは、親友のハナちゃんだ
ハナも言わば幼なじみに近い存在
「あ、でもハナちゃんとクラス違うやん…へこむー…」
「でもあたし、ゴウくんとクラス一緒なんだー♪」
「薄情者め…」
ゴウくんとは同じ中学出身のイケメンである
キーンコーンカーンコーン
「っ!!!!!!」
「やべーちこくーーー!!!」
三人は慌てて教室にむかう