「雨ケ谷先輩。好きです。付き合ってください。」







「あー、ごめんね?僕好きな子いるんだ。」







「その人の…どこが好きなんですか?」







「僕に、尽くしてくれそうなところ、かな?」







やばい…。
雨ケ谷くんの告白現場に遭遇してしまった…。




どうしよう。
逃げた方がいいよね?







「…おい。」







「ひゃっ…」







「静かにしろ。バレるだろ。お前何やってんの。旬希に告りに来たの?」







「ち、違います!私はただごみ捨てに言ったら…遭遇しちゃって…」






「ふーん。まぁいいや。ゴミ、出してきてやるよ。」







「え、あの、でも…」







「いいから。」







その人は私のゴミ袋を奪うと、告白現場に躊躇もせず行ってしまった。







私は一ノ瀬夏生。
17歳の高2。

平凡に過ごしてたつもりなのに、まさかこんなことに遭遇するなんて…。







告白されていた彼は、雨ケ谷旬希。
学校内で人気No.1の男子。






私に話しかけてくれた人は、雨ケ谷の知り合いっぽかったけど、誰なんだろう…。