23時30分。


「まだ来ない…」


待っても待っても来ない冷蔵庫に、不安と焦りともどかしさが募っていく。


「まだあと30分ある」


拓哉にそう言われ、店内から外を見ながら3人で黙って待つ。


……。


…。



「12時を回りましたよ」


堺さんが時計を見ながらそう言う。
外を見ても来る気配はない。


「業者に確認してみます」


携帯から電話をかけてみる。
…が、繋がらない。


「どうしよう…」


「少し遅れてるのかもしれない。
あとは、俺が待っとく」


え?
拓哉は普通に私たちを帰そうとする。