「莉茉、何かあったら直ぐに呼べよ?」 「うん、暁ありがとう。」 「あぁ。」 名残惜しそうに私の額に口付けた暁が、部屋から出て行くのを見送る。 「……莉茉、俺――。」 ドアが閉まった事を確認した叶くんが口を開いたけれど…。 ぷつりと、 続きの言葉を途切れさせた。