「暁、行って来ます。」 「…あぁ…。」 にっこり笑って俺に手を振る莉茉の姿をしょうがなく見送るしかねぇ。 「…お父さんも、行って来ます。」 「あぁ、行ってらっしゃい。」 最後に親父に照れ臭そうにはにかんだ莉茉は、お袋とドアの向こう側に消えていった。