バンッッ



勢いよくドアを開ける音が
教室に響いた



「…っはぁ…はぁ…
みあ…?」



息を切らしながら

頬杖をつき
のほほんとした目で
こちらを見る深愛に
アイコンタクト



『授業はまだだよ』



伝わったのか
嬉しい答えが返ってくる


ニコッと笑う
深愛に近付いた



「よかった…」


『えへへ、お疲れ様
でもね…』



『木之本〜…』



恐ろしい声がして
後ろを振り返る



「先生…あれ?
いたんですか…?」


『もう莉那ったらぁ
HRは終わってるよ?』



やっぱりニコッと
笑いながら

親切…に教えてくれる深愛


こいつ…



『この遅刻魔!!説教だ』


「……はぁ」


『なんだそのため息は!?
お前遅刻したんだぞ?』


「わかってます」


『貴様〜っ
バカにしてるのか!?』


「いえ、まさか」



クスクスと
周りから笑い声が聞こえる


三日に一度の
恒例行事になっていた