「よくないよ
だって百瀬だし」


『俺さ?
幼なじみって関係に
憧れんだよね』



そんな事を
初めて言われた


この中途半端な関係を
憧れに思うんだ…



『木之本さんなら
百瀬ともっと
いい関係になれるんじゃ
ないかな?』




この時は
意味がわからなかった



百瀬と近付けって
言ってんの?



そうも思った




「嫌いなの、百瀬が」




それだけ言って
あたしは
男のそばを離れた






百瀬がこの光景を見て
あたしの言葉を
聞いていたなんて



思いもしなかったよ