『さすがママさん!
美味しかったね』


「……はぁ」



なぜか一緒に
ご飯を食べて

なぜか二人で
犬の散歩


百瀬の勝手さも
大嫌いだ



『なぁんで
莉那怒ってんの?』


「怒ってないし」


『嘘だ
絶対怒ってんじゃん』



人間って不思議



嫌いだって思ったら
とことん嫌い


昔はこんな事
なかったのに…






『莉那さ…
許してくれてねぇよな
俺の事』



変わった


百瀬の口調も目付きも…




「何よ今さら」


『そうだよな…
じゃあまた明日!
ゆっくり寝ろよ?』




いつの間にか
あたしの家の前


百瀬は
大きく手を振ると
すぐ近くの家に
入っていった





いつからあんな顔を
するように
なったんだろう?




見た事もないような
大人な表情をしていた