長かった授業も終わって、部活に行く時間になった。

ちょうど進路相談の季節で、少しの時間は音出ししてはいけなかった。

暇になってきたので、ひとりで楽器の手入れをしていた涼くんのもとに行く。

「涼くーん。どうして吹部にはいろうと思ったの?」

涼くんは突然の質問に戸惑っていたが、にこっと爽やかな笑いをしながら
「音楽がスキなんで。」っていった。

わたしはそーなんだーって納得しながら、いつもなら絡んでくるのになってふしぎになったけど、あまり入り込まないようにした。