「ただいま、ヨウ。

 お母さんがもうすぐご飯だって。」

私も微笑みながら言うと、

ヨウは「はーい」と返事をしながら

軽やかに下へと階段を降りていった。

「お母さーん、今日のご飯、なーに。」

降りるのと同時にヨウの大きな声が聞こえる。

「みんなの好きなハンバーグよ。」

「やったー!」

聞こえてくる声だけでヨウの嬉しさが伝わってくる。

きっと無邪気に飛び跳ねて喜んでるんだろうな。

ヨウはお父さん、お母さんの呼び方も

小さい頃と変わっていない。

普通だったら“親父”なり“お袋”などと呼んでも

不思議はないんだけれど。

ふと自分のお腹のなる音が聞こえてきて、

私も下へと急いで降りた。