お父さんはお母さんの料理が好きなのか、

目をキラキラと輝かせながら

足早に1階へと向かった。

私の両親、周囲がうらやむほど仲がいい。

そんなお父さんの後ろ姿を見送った後、

今度は私の部屋とちょうど向かいにある

部屋の前へと立った。

こっちはこっちで緊張する。

緊張といっても両親のそれとはまた違う緊張。

私はここでも呼吸を整えてからドアを2回ノックした。